全米オープン（米国・ニューヨーク／８月２７日～９月９日／ハード）の女子シングルスで、日本勢初のグランドスラム決勝進出を決めた大坂なおみ（第２０シード・日清食品）は、憧れの女王セリーナ・ウィリアムズ（第１７シード・アメリカ）と対戦する。両者は今回が２度目の顔合わせで、大坂が１勝０敗とリード。前回は今年のマイアミ・オープン１回戦で大坂がストレート勝ちしている。ただしこの時は、大坂がＢＮＰパリバ・オープンでＷＴＡツアー初優勝を飾った直後で勢いもあり、セリーナは昨年の出産から復帰２戦目という大きなハンデもあっての結果。両者ともに実力を発揮して決勝まで勝ち上がってきた今回の対戦の参考にはならない。セリーナは今大会も力でねじ伏せるスタイルが健在。ウィンブルドン準優勝に続くグランドスラム決勝進出は感覚が戻ってきている証し。今大会で優勝すれば全米最多優勝記録６を更新するだけでなく、グランドスラムのタイトル数でも、マーガレット・コートの持つ歴代最多記録２４に並ぶという偉業を目指す。そんな絶対女王セリーナに対し大坂は、得意のハードコートで持ち味のパワーだけに頼らず、準決勝同様に粘り強くラリー戦に持ち込み、ベテランを左右に揺さぶって崩したいところ。「グランドスラムの決勝でセリーナとプレーするのが夢だった」と、準決勝後のインタビューではしゃいだ大坂の夢は実現した。その夢の先にあるグランドスラム初優勝まであと１勝。世紀の一戦は大会１３日目、ビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンター（アーサー・アッシュ・スタジアム／センターコート）で行われる。