全仏オープン
Grand Slam Paris,フランス クレイ(赤)
ゲームスコア
- 大会名
- 全仏オープン
- ラウンド
- 決勝
- 試合開始日時
試合終了 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | SET |
---|---|---|---|---|---|---|
A.ズベレフ (4)ドイツ |
3 | 6 | 7 | 1 | 2 | 2 |
C.アルカラス (3)スペイン |
6 | 2 | 5 | 6 | 6 | 3 |
アルカラスが全仏初制覇!
戦評
全仏オープン(フランス・パリ/5月26日~6月9日/クレイ)の男子シングルス決勝は、世界ランク3位のカルロス アルカラス(スペイン)と、同4位のアレキサンダー ズベレフ(ドイツ)が対戦。アルカラスが6−3、2−6、5−7、6−1、6−2のフルセットの末にズベレフを破り、全仏オープン初制覇を果たした。
第1セットは立ち上がりから試合が動く。第1ゲームからデュースにもつれ込むと、ネットプレイから攻撃を仕掛けたアルカラスがいきなりのブレーク。続く第2ゲームは相手のエラー、ダブルフォルトでズベレフがポイント先行すると、アルカラスの前への仕掛けにも対応し、すぐさま追いつく。第5ゲームではアルカラスは左右に振られながらも、フォアハンドを振り抜いて一気にラブゲームブレーク。攻めの姿勢を貫いてゲームを支配し、反撃のチャンスを与えなかったアルカラス。第9ゲームでもブレークを奪い、第1セットを先取。
第2セットは互いにサービスキープが続く中、迎えた第5ゲーム。アルカラスにミスショットが目立ち始め、ズベレフがブレークに成功。第7ゲームでもズベレフがギアを上げ、15−40から連続ポイントを奪ってデュースに持ち込む。アルカラスもミスがありながら打開を図るが、2本目のブレークポイントを握られた場面で痛恨のダブルフォルト。中盤から5ゲームを連取し、主導権を握ったズベレフが第2セットを奪い返す。
第3セットは第6ゲームでズベレフのミスショットから、アルカラスが鋭いリターンで突破口を開いて、一気にラブゲームブレーク。リードを保ち、第9ゲームをサービング・フォー・ザ・セットとしたアルカラスだが、相手のリターンに苦戦し、ズベレフがポイント先行。30−30まで追いつくも、ここでアルカラスに痛いミスショット。最後はズベレフのバックハンドウィナーが決まり、土壇場でブレークバック。第11ゲームではズベレフが相手を前へ揺さぶってポイント先行すると、アルカラスの連続エラーでブレークに成功し、逆転。終盤に怒涛の5ゲーム連取で、ズベレフが第3セットを連取。初優勝へ王手をかける。
後がないアルカラスは第4セット序盤から仕掛ける。第2ゲームで絶妙なロブショットを決めてブレークチャンスを迎えると、見事なパッシングショットが決まり、アルカラスがブレーク先行。第4ゲームではズベレフのダブルフォルトから、最後はドロップショットを沈めて4ゲームを連取。第5ゲームはズベレフがブレークバックし、アルカラスはこのゲーム間に脚の治療のためメディカルタイムアウトを取るが、勢いは衰えず。第6ゲームでもデュースの末に2ブレークアップとし、ファイナルセットへ望みを繋ぐ。
ファイナルセットは第3ゲームでズベレフに連続ミスショット、さらにダブルフォルトでアルカラスにトリプルのブレークチャンス。ズベレフはサービスで1本セーブするが、修正出来ずにアルカラスがこのセットも先にリードを奪う。直後の第4ゲームでは一転、アルカラスの連続エラーでズベレフがポイント先行し、20本のロングラリーを制してブレークポイントを握る。しかしアルカラスが持ち前の守備力で気迫のセーブ。粘り強さで相手を上回り、ブレークバックを許さない。ズベレフは粘り強く反撃のチャンスを窺うも、相手の守備網を破ることが出来ず、主導権はアルカラスの手に。第7ゲームでもアルカラスは緩急を使った揺さぶりで相手を苦しめ、一気に2ブレークアップ。サービング・フォー・ザ・チャンピオンシップとなった第9ゲームでは、ここへ来てアルカラスが両サイドへ正確なショットを打ち分けて相手を圧倒し、勝負あり。
4時間超えの激闘を制したアルカラスが自身3つ目のグランドスラムタイトルを獲得。さらに史上最年少でのグランドスラム全サーフェス制覇を成し遂げた。
ゲーム経過 |
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A.ズベレフ |
C.アルカラス |
- :キープ :ブレーク :タイブレーク
第5セット総評
第1ゲームはズベレフがサービスから得意な形でポイントを重ね、キープ。第2ゲームは粘りを見せる相手をかわしたアルカラスがキープ。第3ゲームはズベレフに連続ミスショットが飛び出し、さらにダブルフォルトで0−40とアルカラスにトリプルのブレークチャンス。ズベレフはサービスで1本セーブするが、修正出来ずにショットはロングに。アルカラスがブレークを奪い、先行する。第4ゲームは一転、アルカラスの連続アンフォースドエラーでズベレフがポイント先行。20本のロングラリーを制してブレークポイントを握るが、アルカラスが気迫で3本セーブ。その後2度のデュース末、粘り強さで相手を上回ったアルカラス。このピンチをセーブし、リードを保つ。第5ゲームは絶妙なリターンを放つ相手に苦戦するズベレフ。40−30からネットプレイを仕掛けて打開を図るが、アルカラスが持ち前のコートカバー力で対応。デュースに持ち込み、パッシングショットを決めてブレークポイントを握る。しかし2度のデュースの末、ズベレフが2本のウィナーで切り抜けてなんとかキープ。
アルカラスの3−2で迎えた第6ゲームは、ズベレフが40−30から相手のバックハンド側を攻めてデュースに持ち込む。積極的な前への仕掛けでブレークポイントを握ったズベレフだったが、相手の守備を破ることが出来ず。3度のデュースの末にミスショットが重なり、アルカラスが反撃を許さない。続く第7ゲームはアルカラスが緩急を使って相手を揺さぶり、0−40とすると、フォアハンドを振り抜いてラブゲームで2ブレークアップ。第9ゲームをサービング・フォー・ザ・チャンピオンシップとし、反撃のチャンスを窺うズベレフを退けたアルカラス。ここへ来て両サイドへ正確なショットを打ち分けて相手を翻弄し、勝負あり。ファイナルセットにもつれ込んだ激闘を制したアルカラスが、全仏オープン初優勝を果たした。